ひらいて

本を月に一冊は読むという目標を今年は決めていた。

月に一冊と決めた所でそれを守るために読んでいた4ヶ月。

先週の土曜日、母の買い物に付き合わされて待ち時間に本屋さんで文庫本を二冊買った。久しぶりに夢中になって読んだ。

私は気になった言葉や知らなかった言葉、読めなかった所に付箋をつけて読んでいる。

付箋を貼ることを考えさせないほど面白かったのか、今回は二つしかつかなかった。

「饒舌」

「恥ずかしさのあまり嫌いになりたかったが、やはり彼が同じ教室で同じ空気を呼吸していることに慰められていた。」

いつも彼女の小説には夢中になる。最初の一ページ目からピリッとした空気感が伝わる。選ばれた言葉たちの美しい世界観に入り込むことができて本を読む楽しさを久しぶりに感じることができた一冊だった。